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前ページ次ページローゼンメイデン 小ネタ集 レイ「今戻った……。すまん、今日はシンも怪我をしているから何時もの激しいのは無しだ」 水銀燈「おかえり……って、シン! どうしたのその怪我は!?」 シン「ああ、ちょっと戦闘でな。大丈夫、額が少し切れただけだ。 やっぱりインドの戦場はかなり厳しいな。数がうじゃうじゃ居る」 水銀燈「額って頭から血が滲んでるじゃない!……大丈夫なの?」 レイ「コーディネイターは治癒能力が高いし、この位なら数日で傷は塞がる」 薔薇水晶「……貴女随分取り乱すのね」 水銀燈「(かあああっ)おだまり! 別に心配しているんじゃないわ! ただ、主が怪我をしてしまったら何かと大変だし それが気になってアリスゲームに集中出来なくなるから他人事じゃないのよ!」 レイ「それを簡潔に言うと心配と言うんだ」 水銀燈「なんですって! 違うわ!」 シン「あーー、もぅ。解った解った。水銀燈、前の主が如何だったか知らないが 俺たちは軍人だ。戦場に出れば怪我なんて幾らでもするし、死ぬ事もある」 水銀燈「死…死ぬ。死ぬのは」 薔薇水晶「……そこでブロックワードとかダメ。キャラが違う」 水銀燈「おだまり!(ちぃっと舌打ち)」 レイ「そんなに心配なら着いていけば良いだろう。此処で騒がれても困る」 シン「……おいおい、そんな簡単に」 シン「……で」 水銀燈「なぁに?」 シン「何でお前がコックピットに居るんだ」 水銀燈「着いて来たのよぉ。幻じゃないわぁ」 シン「いや、それは見て解る」 水銀燈「なら良いじゃない」 シン「良くない!」 水銀燈「なんで?」 シン「それは、その……危ないし」 水銀燈「マスターとは一蓮托生よぉ。貴方が死んだら私が困るものぉ」 シン「それはそうなんだろうけど……ええいぃ、何と言うかその……邪魔」 水銀燈「なんですって! 人が…いや、私は人形だけど 貴女がイザという時助けられる様に乗り込んで上げたのに」 シン「……いや、心配なのは解るけどさ」 水銀燈「(かぁああっ)心配してなんてしていないわ」 シン「ああ、もぅ解った。だから、さっさと降り――」 メイリン「準備できました。インパルス発進どうぞ」 シン「え、ちょ、今水銀燈をおろ……ってうわぁあああーーっ」 水銀燈「や、そんな抱き締めても」 シン「違う、コレはGだ! 今すごい速度で飛んでるから引力が!」 水銀燈「??? 何を言って……やっ、そんなにされたら潰れちゃ」 シン「だ、大丈夫か!」 水銀燈「んっだめ …もっとゆっくり……優しくしてくれないと壊れちゃ……」 シン「いや、スピードはコレ以上落とすと落ちる! ちょっと待って……って敵が!」 水銀燈「きゃああっそんな持っていかれると」 シン「しっかり捕まって……くっ、相手もやる!」 水銀燈「んっ、イヤァ目が回ってきて……」 シン「普段飛んでるんだろ!」 水銀燈「そんなしょっちゅうアクロバットな事はしてないわぁ!」 シン「くっ、モロに被弾……って、熱上昇させる弾か!(アーマードコア?)」 水銀燈「シン……あ、熱いの……くぅっ」 シン「パイロットスーツも着てないから!? すぐ終わらせてやる。我慢してくれ!」 水銀燈「やっ、息も暑くて……」 シン「うぉぉぉぉおぉおおおおっっ!!!」 ―戦闘終了後 レイ「……凄かったな」 シン「ん? そうかいつもどおりと言うかむしろヘマってたけど」 レイ「いや、通信が」 シン「へ?」 レイ「敵味方全員に聞こえてたぞ。皆ラブコメに吹いてる最中に お前が落としていった居たがあれは新しい戦術……ではないよな?」 シン「(青ざめて首を横にフルフル)……マジで? 何処から」 レイ「最初から。しかもメイリンが取っていて皆、聞いてるぞ」 シン「……orz」 薔薇水晶「……激しい」 水銀燈「じゃ、ジャンクにしてやるわ! そんなものぉ」 薔薇水晶「……貴女、コンピューターって奴が弄れるの?」 水銀燈「知らなくても壊せるわ!」 薔薇水晶「モノを壊したらシンが怒る」 水銀燈「……じゃあ、どうすればいいのよぉ! こんなの流されたらもう」 薔薇水晶「……お嫁さんで永久就職って逃げ道とか」 水銀燈「(赤面)そんなの出来たら苦労しないわ!」 薔薇水晶「……したいの?」 水銀燈「(超赤面で頭から湯気が出て)……くっ!!」 薔薇水晶「……否定しないのね」 水銀燈「!!! お、おだまりぃ!(と言いつつ脱兎で逃げ)」 前ページ次ページローゼンメイデン 小ネタ集
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水銀燈「…ん、もうこんな時間かぁ…」 時計を見ると、午前6時45分…そろそろ学校に行く仕度をしなければいけない時間だった。 しかし水銀燈はどうしてもそんな気分になれない。まだ寝たいし、外は寒いし、テスト週間も終わったから、特にやること無いし… 水銀燈「…あーあー…具合悪いんで…今日は学校休ませてくださぁい…。んー…具合悪いんでぇ…。具合…悪いんで…よし…」 何度か確認するようにつぶやくと、また布団にもぐってしまう水銀燈。そこに電話のベルが鳴り響く。相手は薔薇水晶…彼女はいつもこの時間に、水銀燈を電話で起こしていた。 先ほどつぶやいていた言葉をもう一度繰り返し、万全の体制で電話にでる。 水銀燈「…もしもぉし…」 薔薇水晶「銀ちゃん…そろそろ学校に行く時間だよ?」 水銀燈「あー…えっと、具合…」 薔薇水晶「学校…準備できた?」 水銀燈「…いや、だから具合が…」 薔薇水晶「学校…急がないと…」 水銀燈「…分かったわぁ…。」 「最悪」とつぶやきながら電話を切り、急いで準備を始める水銀燈。こんな感じで、今日も水銀燈の1日は幕を開けましたとさ。 おしまい。
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「わーい、水銀燈登りー!」 「ちょ、ちょっと登るのは良いけど髪の毛は引っ張らないでぇ!」 雛苺が水銀燈によじ登る、そんな光景が広がるジュンの部屋。 二人が付き合い始めてからは、もはや定番となった光景だ。 「まったく、騒がしい二人ね。本が静かに読めないわ」 「見せ付けてくれるですぅ…。蒼星石、私達も負けてられないですよ!」 「いや、こういうのは張り合うものじゃないし…」 「いいから私達もイチャつくですぅ! 気が収まらんですぅ!」 そう言うや否や、翠星石は蒼星石に飛び掛った。 蒼星石はその衝撃に耐え切れずベッドに倒れこみ、押し倒される格好になる。 「ちょ、ちょっと翠星石!」 「ほらチビ苺に水銀燈、私達のほうがラブラブですよぉー」 呼ばれた二人はそれに気付き、少しムッとしたような表情を浮かべる。 「…面白くないわねぇ…」 「何だか悔しいのー」 「私達も見せ付けてやるわよぉ」 「うん!」 水銀燈は雛苺を抱き上げ、自分と同じ目線になるようにしてお互い見つめ合う。 そして雛苺が水銀燈の首に腕を回し、そのままキスをした。 それも触れるような軽い物ではない、お互いに舌を絡ませる深いキス。 辺りを気にせずに水音を響かせながら唇を貪り合う、そんな濃いピンクの空気に双子はおろか真紅もやられてしまった。 「…す、凄いね…」 「あの雛苺がこんな…ギャップが凄いのだわ…」 「…く、くぅー…! まだまだ負けてられんですぅ!」 翠星石は悔しさに顔を歪め、今度は蒼星石の服を脱がしに掛かった。 さすがにこれは溜まったもんじゃないと蒼星石も抵抗する。 「ちょ、ちょっと止めてってば!」 「いやですぅ! もっとあの二人に見せ付けてやるですぅ!」 「やーだー!!」 「いい加減にしろこの淫乱人形どもーっ!!」 それまでずっとだんまりを決め込んでネットしていたジュンだが、ついに我慢の限界となり怒鳴りつけた。 いきなり怒り出したジュンに唖然し、みんな時が止まったようにジュンの方を見る。 「お前ら僕の部屋を何だと思ってるんだ! ここはデートクラブじゃないんだ! 他の場所でやってくれ!」 「ヤってくれって…いやらしいですぅ」 「ちーがーうー!! もうみんな出てけー!!」 怒ったジュンはドール達を部屋の外に全員追い出した。 追い出されたドール達は気分を台無しにされてつまらなそうに溜息を吐く。 「やれやれ、体だけじゃなく心もちっさい奴ですぅ」 「…どう考えても僕達が悪いと思うよ…」 「恋人がいないから嫉妬してるのねぇ。見苦しいわぁ」 「見苦しいのー」 「違うと思うわよ…」 思い思いに勝手な事を言うドール達。 「…しょうがない、今日のところは帰るですぅ」 「そうだね。僕達も帰るよ」 「私も帰るわぁ」 「あっ、ヒナも水銀燈のところにいくのー!」 帰ると言った水銀燈に抱きつく雛苺。 抱きつかれた水銀燈はやれやれと言ったような表情を浮かべるが、それと同時に嬉しそうだ。 「しょうがないわねぇ。じゃあ背中に乗って」 「はーい!」 言われたとおり背中に飛び乗り、水銀燈は窓の縁に乗って飛び立つ準備をする。 「のりには私から伝えておくわ。雛苺をお願いね」 「分かってるわぁ。それじゃ行くわよぉ」 「うん!」 雛苺が頷いたのを確認して、水銀燈は窓から飛び立って行った。 残された三人は飛んでいく水銀燈を眺めている。 「…行っちゃったわね」 「しかし、二人ともベタベタだね…」 「きっと二人とも教会に着いたら一晩中あんな事やこんな事をやるですよ…!」 「ちょ、ちょっと翠星石。言ってる事が親父臭いよ…」 「水銀燈はドSですから羽を使って口では言えないような所を摩ったり突っ込んだり嘗め回したりするはずですよあの変態!」 「翠星石落ち着いて! どっちかって言うと翠星石のほうが変態っぽいよ!」 「くぅー…! 想像したら疼いてきたですぅ! 蒼星石、帰って続きをやるですぅ!」 「ぐぇっ! た、タイを引っ張らないで…!」 興奮が高まりきった翠星石は蒼星石のタイを引っ張ってそのまま物置の鏡まで突っ走っていった。 後には真紅だけが残され、呆れた様子で溜息を吐く。 「…まったく、騒がしい人達ね…」 ―※―※―※― 「相変わらず埃っぽい場所でごめんなさいねぇ」 「ううん。水銀燈がいればそれで良いの」 屈託の無い笑顔でそう言う雛苺に、水銀燈の頬も思わず緩む。 教会のベンチに腰掛け、その隣に雛苺も腰掛ける。 「…静かねぇ」 「うん」 それだけ交わして、雛苺の小さい肩を抱くと甘い匂いが水銀燈の鼻を満たした。 心地の良い匂いで、それを堪能しようと目を閉じる。 「…水銀燈」 しばらくそうしていると不意に雛苺に名前を呼ばれた。 目を開け雛苺を見ると、いつもとは違う妖しい笑顔でこちらを見ていた。 「もうそろそろ、可愛がってあげる時間なの」 子供っぽさに妖艶な雰囲気が混じった声でそう囁かれ、ゾクリとした物が背中を走る。 それと同時に期待を感じてしまう自分がいるということに気がついた。 「……お、お手柔らかにねぇ…」 引き攣った笑顔でそうお願いする。 が、それと同時に地面から苺のツルが生えてきてそのまま水銀燈の手足をベンチに縛りつけた。 「きゃあ! ちょ、ちょっといきなりやめなさいよぉ!」 あまりにも突然だった為に避ける事も出来ず、水銀燈はさすがに怒った目で雛苺を見た。 だが、それを見て雛苺はますますサディスティックな笑みを浮かべる。 「今日も、たっくさん可愛がってあげるの」 まるで新しいおもちゃを手に入れたかのように無邪気な口調。その裏に狂気が見え隠れする。 妖しい笑みを浮かべながら雛苺は水銀燈の服を脱がしに掛かった。 ―※―※―※― 雛苺のサディスティックな性癖を知ったのは付き合い始めて3ヶ月経ってからだった。 その頃水銀燈は雛苺に手を出して良いものなのかどうか悩みあぐねいていた。 キスまでならまだしも、こんな姿をしている雛苺に手を出すのはさすがに気が引ける。 その様子のまま3ヶ月が過ぎようとしていた頃。 『…ん、な、何よこれぇ!?』 雛苺と一緒に寝ていた水銀燈が目を覚ますと、両手足を苺のツルに縛られた状態にされていた。 何とかして逃れようとするが幾重にも頑丈に縛られててなかなか解けない。 『気付いた? 水銀燈』 逃げようとしてもがいていると不意に声を掛けられその方を見る。 そこにはいつもと雰囲気が違う雛苺がいた。 『雛苺!? これ、貴方がやったのぉ!?』 『うん』 さも当然、といったように答えた。 『なんでこんなことするの!? 早く解きなさ…』 水銀燈が言い切る前に雛苺は近付いてきて、その口をキスして塞ぎこんだ。 『んぅ!?』 それだけじゃなく、雛苺の小さい舌が水銀燈の口をこじ開けて中に入り込んできた。 いきなりの雛苺からのディープキスに驚き、水銀燈は何が何だか分からなくなってきた。 逃れようとするが巧みに口内を舌に犯され、段々頭がぼうっと惚けてきて力が全身から抜けていく。 水銀燈の体から力が抜け切ったころ、雛苺は口を離した。 水銀燈と雛苺の口が唾液でアーチを描き、それは切れて水銀燈の胸に垂れる。 『…な…何するのよぉ…』 息も絶え絶えな様子で、潤んだ目で雛苺を見る。 『水銀燈がいけないのよ』 耳元で囁くように雛苺が言う。その色っぽい声に水銀燈はゾクリとした感覚を感じた。 『…どういうことよぉ…』 『ヒナはずっと待ってたのに、水銀燈がずっと何もしてくれないから…』 『…だって…怖がると…嫌がると思ってたからぁ…』 『それは違うの。怖がってたのは水銀燈の方なのよ』 『え…?』 『水銀燈は逃げてただけなの。こういう事から…』 『それは…違…」 『違う、と言い切れるの?』 目を覗きこまれ、水銀燈は押し黙る。確かに雛苺に言われたことも一理あるような気がした。 結局勇気が無かっただけなのかと。 『最初は水銀燈がその気になるのを待ってたの。…でも、もう我慢できないから…』 そこで区切ると水銀燈の胸に手を沿え、そっと耳を撫でる。水銀燈は思わず唾を飲んだ。 『ヒナが水銀燈を食べちゃうの』 ―※―※―※― 「あぁっ!」 「ちゅっ…水銀燈のおっぱい美味しいの…」 服を全て脱がされ、乳首を強く吸われて水銀燈の体が思わず跳ねる。 もう片方の乳首は指で刺激され、両胸から耐え難い快感が脳に直接送られてくる。 「…む、胸ばっかりそんなにいじめないでぇ…!」 「だって、ヒナは水銀燈のオッパイが大好きなの。おっきくて柔らかくて…もっとたくさん味わいたいの」 潤んだ瞳で訴える水銀燈の目を覗き込み、更に音を立てて吸いたてる。 更に強い刺激に、水銀燈は更に声を荒げる。 「んあぁ! や、やめて…おっぱい壊れちゃうぅ…!」 普段の水銀燈からは想像も出来ないような声で雛苺に懇願する。 だがそれは雛苺の加虐心をさらに煽るだけに終わった。 「そう…壊れちゃったらヒナが嫌だから今度はこっちにするの」 そう言って愛撫を与えていた片手を胸から離し、それを下の方へとずらす。 それに気付いて水銀燈は体を揺らして抵抗するが、それも無駄な抵抗に終わる結果となる。 「ちょ、ちょっと待ってぇ! そこはまだ…!」 「止めてって言ったのは水銀燈なのよ」 「ひあぁっ!」 嫌がる水銀燈の乳首を甘噛みする。その強い快感に体が思わず仰け反った。 その隙に性器へ手を伸ばし、そこにそっと触れる。 「きゃはっ、もうこんなに濡れてるの」 「や、やめてぇ、そんな事言わないでぇ…」 「ほら、見るの。こんなに溢れてきてる…」 性器から溢れてくる愛液で指を濡らしていき、十分に濡れたのを確認するとそれを水銀燈に見せ付ける。 水銀燈はそれを見て、恥ずかしそうに目を背けた。 「そんなの見せないでぇ…!」 「恥ずかしがってる水銀燈可愛いの。…ほら、指を綺麗にするの」 「んっ!」 背けた水銀燈の口に愛液で濡れた指を押し付ける。 最初は嫌がっていて口を閉じていたが、やがて中に指をねじ込まれてしまった。 分かりきっていたが抵抗は無駄と観念し、言われたとおり指に付いた愛液を口で取り除いていく。 涙に近い味が、口の中に広がっていった。 「分かる? これが水銀燈の味なの。美味しい?」 「ん…んん…わ、わかんなぁい…!」 「でも、ヒナはこの味が大好きなの。おっぱいの次はここを頂くのよ」 そう言って指を抜き、名残惜しそうに乳首を一回吸って口を離してから体を下半身の方にずらしていく。 「凄い、びしょびしょなの」 「そんな事言わないでぇ…!」 「じゃあ頂くの」 水銀燈の太股に手を沿え、顔をまたに近付けていく。 むわっとする匂いを吸い込んで性器に口を付けて舌を這わせる。 湿った生暖かい舌の感覚に、水銀燈の体に強い快感が走る。 「ひぃっ…!」 「ん…水銀燈のここも美味しいの…」 「うっ、あっ…! な、中に舌が…!」 わざとらしく音を立てて愛液を吸い取り、舐め取っていく。 その音が水銀燈の羞恥心を煽り、さらに感じさせていく。 「ちゅるっ、ちゅ…凄い、たくさん溢れてくるのよ…」 中から止め処無く溢れ出てくる愛液を吸い取る。 更に舌を伸ばし、水銀燈の膣内で動き回らせて犯していく。 膣内で生暖かい物が動き回る感覚に、水銀燈は無意識の内に腰を振っていた。 「あっ、やぁ…! 中で動き回ってるぅ…!」 やがて頭の中が白くなっていくのが分かり、何も考えられなくなってきた。 ただ、もう絶頂が間近だという事だけが分かる。 「だ、だめっ…ひ、雛…あぁ…!」 だが絶頂に達する、という寸前で性器に感じられる感覚が無くなった。 顔を上げ、雛苺を見てみるといたずらっぽい笑みを浮かべて見下ろしていた。 待ちわびた感覚を中止され、裏切られたような切ない目で雛苺を見上げる。 「ひ、雛苺…?」 「なぁに?」 「どうして…?」 「だって水銀燈があんまり泣くから、可哀想だと思ったの」 あまりにも見え透いた嘘に、水銀燈は涙を浮かべた。 「どうしたの? …それとも、最後までして欲しいの?」 「…ぃ…」 「? はっきり聞こえなかったの。もう一回言ってなのよ」 「はい…!」 「もっと大きな声で言うの」 「…最後までして、お願い!」 小悪魔的な目でそう言われ、水銀燈は観念して大きな口はっきりと言った。 それを聞いて満足し、雛苺はニッコリと笑って水銀燈に口付けをした。 「…じゃあ、一緒に気持ち良くなるの」 そう言って雛苺はドロワーズと下着を脱ぎ去り、水銀燈にかぶさってシックスナインの体勢になる。 「ほら、水銀燈も…」 雛苺にそう言われ、既に濡れ始めている雛苺の性器に舌を這わせる。 その感覚に雛苺はビクンと震えた。 「んっ…良いの…」 「ちゅっ…ひ、雛苺もぉ…」 「分かってるのよ…ちゅる…」 「あぁっ…!」 音が立つのも気にせずにお互いの性器を貪り合い、愛液をすすり合う。 しばらくそうしていると、水銀燈に一度静まった絶頂が再び間近になってきた。 「ひ、雛苺…! も、もう…!」 「あっ、はぁ…ひ、ヒナもなの…! 水銀燈、一緒に…」 「ええ、一緒にいきましょう…!」 「うん…!」 最後にと、更に強く吸い立て合い、絶頂へラストスパートをかける。 そして頭が真っ白になり、これまでに無い感覚が体を襲ってきて水銀燈は果てた。 「あっ、あああぁん!!」 「す、水銀と…うああぁぁん!!」 雛苺も同時に絶頂を迎え、二人の体から力が一気に抜け落ちた。 雛苺は水銀燈から降りて、ツルから解放すると優しく口付けた。 「…水銀燈…大好きなの…」 「雛苺…」 そう言ってもう一度口付けをして、二人はそのまま鞄に戻る事無くベンチで眠りに落ちていった。 ―※―※―※― 「ん…」 日が昇って明るくなり、水銀燈は目を覚ました。 「あ、水銀燈起きたの? おはようなの」 「おはよう…」 もう起きている何かの準備をしている雛苺に挨拶して、脱ぎ散らかした服を軽くはたいてからそれを着る。 少しシワが出来ているが仕方が無い。 「水銀燈、朝ご飯食べるの」 そう言って雛苺がお皿にパンとジャムを乗せて持ってきた。 ただパンを買ってきてお皿に乗せただけだが、雛苺にしては上出来だろう。 それをベンチに乗せ、雛苺も座った。 「そうね、頂くわぁ」 そう言ってパンを食べ始め、雛苺もパンにジャムをつけて食べる。 「今日はいつまでここに居られるの?」 「ベリーベルに夕方には帰るって伝言を頼んであるの」 「そう。じゃあゆっくり出来るわねぇ」 「うん。だからこれ食べてお腹一杯になったら…」 雛苺はそこで区切って水銀燈を見る。その目は昨日と同じ目をしていた。 「…また夕方までたくさん可愛がってあげるの」 そう言われて、ゾクリと期待と恐怖感が水銀燈に湧き上がった。 終
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『fragile memory』 それは、いつもと変わらない朝だった。 やかましい目覚ましの音で目を覚ました水銀燈はあくびをしながらベッドを抜け出した。 そして洗面台に向かい顔を洗っていると、どうも違和感を感じるのだ。 なにか、胸につっかえているような感じ。 でも、それを「気のせい気のせい」と自分に言い聞かせて手早く用意を済ませ学校に向かった。 登校途中、ジュンに会った。 ジュンとは小中高と、ずっと同じ学校に通っている。 関係は…いわゆる『友達以上恋人未満』といったところ。 「あらぁ~おはよぉジュン」 「おう。おはよう。昨日は楽しかったな」 「昨…日?」 「ああ。みんなでカラオケ行ったじゃないか」 「あっ…そうね。そうだわぁ。…うん。すっごく楽しかったわぁ」 「?…まぁいいか。さ、学校行くぞ。急がないと遅刻だ」 「うんっ!」 水銀燈は不安に駆られた。 おかしい…昨日のことなのに…。 なぜ?ただの度忘れ? …そうね。ちょっと物忘れしちゃっただけ。 うん。そうに決まってるわぁ。 自分にそう言い聞かせ、水銀燈はジュンの後について学校に向かった。 学校でも水銀燈は物忘れが酷かった。 『物忘れ』というよりむしろ『前日以前の事が思い出せなくなっている』のだ。 例えば… 「水銀燈ー!ヒナが頼んだCD持ってきてくれたなのー?」 「えっ……あ~…ええと…」 「うゆー?わすれちゃったなの?」 「…ええ…ごめんなさいねぇ…」 「気にしないのー!明日持ってきてほしいなのー!」 「ええ…。あ、なんのCDだったかしらぁ?」 「うゆ?レミオロメンの粉雪なの」 「わかったわぁ…明日持ってくるわねぇ…」 …こんな具合である。 一日中そんな具合だったせいか放課後、真紅と蒼星石に問い詰められてしまった。 「水銀燈。今日の貴女は少しおかしいのだわ」 「何かあったのかい?僕らでよければ話してみてくれないかな?」 二人は真剣な眼差しで水銀燈を見る。 この二人になら話してみてもいいかなぁ? 「…実はねぇ…昨日以前のことが良く思い出せないのよぉ…。それも『ちょっと物忘れしちゃった』なんてレベルじゃないくらいなのぉ…」 「…」 「…」 「今朝、ジュンに昨日のカラオケの話を聞いてもねぇ…。完全に忘れた訳じゃないんだけど……思い出せなくて…」 辺りを静寂が支配する 最初に口を開いたのは蒼星石だった。 「水銀燈、大げさかもしれないけど病院にいって相談してみたらどうかな?」 そして真紅も口を開く 「そうね。これが何日も続くならそうするべきなのだわ 「二人とも…」 ああ、やっぱり持つべき者はいい姉妹だ…。こんなに親身になってくれる…。 「二人とも…ありがとうねぇ…。…二人の言う通りにするわぁ」 「うん。そうしたほうがいいよ」 「体を大事になさい」 その答えに元気づけられたのか水銀燈は鞄を持ち二人に「また明日ねぇ」と笑顔で手を振った。 残された二人は 「大したことないといいね…」 「ええ…。でも…心配なのだわ…」 その翌日の朝、登校した水銀燈に真紅が話しかけた。 「昨日はあの後大丈夫だったの?調子はよろしくって?」 水銀燈は少し考えた後 「昨日……?昨日何かあったかしらぁ?」 水銀燈のその言葉に真紅は凍り付いた。 「何かあったか………って…」 「な…なによぉ真紅ったらぁ。そんな怖い顔してぇ…」 「…昨日、放課後この教室で話したこと…覚えてないのかしら?」 「昨日…教室…?」 不思議そうに首を傾げる水銀燈。とても嘘をついているようには見えない。 「水銀燈。今日、学校が終わったら病院行きましょう」 「えぇ?私別に病気じゃないわよぉ」 「いいから行くべきなのだわ。ついていってあげるから」 「…」 (はぁ…とりあえず蒼星石と……ジュンには知らせた方がいいわね) 放課後。 真紅とジュンに付き添われ、水銀燈は総合病院に来ていた。 水銀燈の検査は30分程で終わり、その後真紅とジュンは検査を担当した医師に呼び出された。 「君たちは…水銀燈さんの友人だね?」 「ええ…そうなのだわ…」 「先生…彼女は一体…どうなってしまったんですか?」 「うむ…。私もどう説明したものか悩むが…」 医師はジュン達に水銀燈の症状を説明した。 専門用語などの箇所はよく分からなかったが、かいつまんで説明すれば「今の水銀燈の記憶は約一日の間しかもたない」加えて「彼女が持っている彼女自身の記憶が抜け落ちていっている」とのことだった。 解決策は、ない。とも…。 「それは…確実なのか…?」 「十中八九間違いない…。…まあ、信じる信じないは君の自由だよ。…だが彼女は…」 説明を遮ってジュンは口を開けた 「………先生。最終的に水銀燈はどうなるんだ?」 「恐らく…幼児退行…。精神が六歳児ぐらいのものに…」 「そんな…」 「なんてこと…」 ジュンも、真紅も受け止めがたい現実に直面していた。 と、不意にジュンが医師に質問した。 「その…完全に記憶を失うのは…どのくらいで……?」 「私が思うに…あと一月といったところだ…」 医師は続けた 「この事を彼女に教えるかい?」 そんなこと… ジュンは悩んだ。果たしてありのままを水銀燈に伝えていいものなのか…。 「彼女は待合室で待たせてある…後は君たちが決めなさい」 医師はそう言った。 ジュンは頭を抱え込み、悩んだ。 そんなジュンの肩に手を載せ、真紅は優しく言う。 「ジュン…。彼女に話しましょ…」 「真紅…」 「話して…残りのひと月、精一杯彼女との思い出を作りましょう」 「ああ…」 ジュンは俯いたまま頷いた。 「…私が言いましょうか?」 「いや。いい。俺が話す」 ジュンはきっぱりと言った。 二人は待合室に向かった。 中には水銀燈が長椅子に腰掛けて待っていた 「あ、ジュンだぁ。真紅もぉ」 よほど退屈だったのか二人を見ると表情が明るくなった 「ねぇ~何の話してたのよぉ」 「あっ…ああ…。まぁ、お前のこと…だ」 「私のぉ?」 「その……落ち着いて聞いてほしいんだ…」 そしてジュンは先ほど医師から言われた事を水銀燈に伝えた。 余すことなく… 話を聞き終わった水銀燈は、とても信じられないといった様子だった 「そんな…私…記憶…思い出…」 「水銀燈。落ち着くんだ。これは、事実なんだ…」 「わたし…忘れていっちゃうの…みんなのこと…ジュンのこと…」 水銀燈は本当に悲しそうに、そう言った。 ジュンも真紅も、答えることは出来なかった 「やだぁ…やだぁ…!みんなのこと…忘れたくないよぉ…!…どうしたら…いいのよぉ…!」 水銀燈は、ただただ悲しそうに、残念そうに心の内を吐露した。 「俺だって…俺だって…………辛いんだぞ?」 ジュンも、俯きながらそう言った。 だが、一番辛いのは当の本人だろう。 水銀燈は 「やだぁ…やだよぉ……」 と、涙ながらに繰り返すばかり… …俺は一体なにが出来る?水銀燈の為に何をしてやれる?水銀燈が泣く姿は見たくないんだろ? ジュンは考えた。 答えなんて、とうの昔に出ていた。 泣いている水銀燈をジュンは強く抱きしめ、そしてはっきりとした口調で水銀燈に語りかけた 「水銀燈。泣かないで。…俺と残されたひと月、思い出を…作らないか?その……俺の…恋人として…」 「えっ…?」 突然のジュンの告白に水銀燈は驚いた様子だった。 「俺、水銀燈の事が好きだ。確かに昔からの友達同士だけど…でも、俺は水銀燈を一人の女性として愛したいんだ…」 「ジュン…ジュン…!…ああ…わたしもぉ…私も貴方のことが好き…好きなのぉ…」 水銀燈は嬉しそうにジュンを抱きしめ返した。 強く…強く… 「これで俺たち、恋人同士だ」 「ええ…。恋人同士よぉ…」 俺は…水銀燈に残されたひと月、精一杯彼女と生きていこうと心に決めた 翌日、ジュンは水銀燈の家にやってきた。 もちろん彼女は昨日の告白を覚えてはいないだろう。 だが、彼らには秘策があった。 ――ピンポーン… 「水銀燈ー。迎えに来たぞー」 「あ、ジュン!おはよぉ♪」 二階の窓から元気に手を振る水銀燈が見えた。 「水銀燈ー。アレはちゃんと書いたか?」 「うん!もちろんよぉ♪」 「昨日の事は把握したか?」 「ええ。大丈夫。全部覚えていられるわぁ。この日記帳があればぁ」 そう言って水銀燈はハードカバーの立派な日記帳を取り出した。 昨日、帰る前に水銀燈にジュンが買ってあげたものだった 水銀燈とジュンの1ヶ月は、まさに『楽しい時間はすぐに過ぎる』といったところだった。 映画にも行ったし買い物にも行った。 一緒に食事もしたし散歩にだって出かけた。 ジュンは時々ふと「ひと月たっても水銀燈はこのままなんじゃないか?」と思うことがある。 だが、その希望むなしく水銀燈は彼女自身の思い出も失い始めてしまった。 いつも一緒にお喋りしてた薔薇水晶。 喧嘩ばかりだったけど、実際は仲が良かった翠星石。 いつも目をかけて、娘のように可愛がっていた雛苺。 雛苺と一緒になって水銀燈に手をかけさせた金糸雀。 勉強、部活での好敵手だった蒼星石。 そして…クラスで一番仲の良かった真紅…。 彼女の『大切な人』が彼女の中から徐々に消えていくのを目の当たりにするのが、ジュンにとって辛かった。痛かった。 そして、ついに告白の日から丁度一ヶ月が過ぎた。 もう、その頃の水銀燈は殆どの友人の記憶を失っていた。 が、ジュンの事だけはまだ覚えていた。 その日二人は朝からデートだった。 ――水銀燈…。 ジュンは、この日の全てを… ――俺は、忘れない 一生心心に刻むと誓った うふふっ♪今日もジュンとお出かけだわぁ それに今日は恋人同士になって一ヶ月だし♪ デートコースは定番ね まずは近くのデパートでウィンドウショッピング。 次はレストランでお昼ご飯。 ジュンったら。「今日は俺の奢りだ」だって 私の日記帳によれば彼、このセリフいつも言ってるみたいね こうして、俺に甘えてくれるのも今日が最後になるだろう… 水銀燈の記憶から「桜田ジュン」が消えてしまったら…もう…。 …だから俺は今、悔いの残らないようにしている。 俺たち二人の、最後のデートの記憶… まぁ、今は甘えちゃお 美味しそうなハンバーグのセットにデザート うふふっ。おいしいわぁ♪楽しいわぁ♪ 楽しかった時間はすぐに過ぎ、辺りはすっかり暗くなっていた。 二人は道端にお互い向き合っていた もう、別れなくては… もう、帰らなくては… でも、まだ一緒にいたい…! もっと、繋がっていたい…! 互いにそんなことを考えていた。 そして、口火を切ったのは水銀燈だった。 「ジュン…。私の最後のお願い、聞いてくれるかなぁ?」 「うん?なんだ?」 「わたしを…だいて」 「水銀燈…」 「もちろん…………ベッドで………ね?」 顔を真っ赤にして水銀燈は言った。 「…………わかった」 ジュンも、頷いた。 ジュンは水銀燈に連れられて、彼女の自宅にやってきた。 「ジュンは、わたしが一人暮らしなのは知ってるよねぇ…」 「ああ…。知ってる」 「じゃあ…入って…」 ジュンは水銀燈の自室に案内された。 「水銀燈…。本当にいいのか?」 ジュンは念を押した 「うん…。ちょっと…恥ずかしいけどぉ。ジュンを愛した証、ジュンに愛された証が欲しいのぉ…」 「…そうか…」 「だから…ジュン…」 そう言って水銀燈は身に纏っていた服を、ゆっくり、ゆっくり脱ぎ始めた。 水銀燈は着ていたものをすべて脱ぎ、一糸纏わぬ姿になった。 ちょっと痩せ気味な水銀燈の体は雪のように白く、美しかった。 「水銀燈…。すごく綺麗だよ…」 「うん…。うれしいなぁ……。ねぇ、ジュンも…」 服を脱いでくれ、と言いたいのであろう。水銀燈は恥ずかしそうにモジモジしていた。 「あっ…ああ…。すまん」 ジュンは急いで服を脱ぎ、裸になった。 水銀燈はもうベッドに入っていた。 「ジュン…」 「じゃあ、いくぞ…?」「うん…きて…」 … … … 部屋に、二人の甘い時間が過ぎていった… 今、二人はベッドの中で寄り添うようにしている。 ――なすべき事はした…。 ――心残りは…ない、はず…だ。 だけど… 「やっぱり…ダメなんだよな…」 「…ええ…。多分、明日起きたら私はジュンの事も忘れてしまってる…。」 「こればかりは…仕方ないんだよな…」 「………っ!やっぱりやだよぉ!忘れたくないよぉ!ジュンと過ごした時間。1分1秒だって忘れたくないっ!」 「おれだってそうさ!…当たり前だろ…」 「この温もりは…なくしたくないよぉ…」 幼子のように泣きじゃくる水銀燈にジュンは、優しくキスをしてさらに強く抱きしめた。 「おれは、おまえが元に戻るって信じて待ってるよ。何年でも、何十年でも…」 「ジュン……ああ…ジュン…」 「これはGOOD BYEじゃなくてSEE YOU AGAINなんだから。泣き顔はよせよ」 「……………ずっと…待っててくれるぅ?」 「ああ。待ってる」 「…約束だからねぇ」 水銀燈はそう言うと、小指を立ててみせた。 「?」 「ゆびきり。ずっと、待っててくれるって約束の」 「…ああ。そうだな」 ジュンも小指を立て、水銀燈のそれとつないだ 「ゆーびきーりげーんまーん…」 ――そう…おれは待ち続ける…。 「うーそつーいたーら針千本のーます…」 ――水銀燈という、愛した女の子が次に戻ってくるまで…。 『ゆーびきった!』 絶 対 に 。 … … … 「おやすみ。ジュン…」 「おやすみ。水銀燈…俺はもう帰るな。明日のお前を驚かしたくない」 「うふふっ。やさしーねー…ジュンはぁ…」 そして、ジュンは部屋を後にした 翌日、水銀燈は本格的に入院生活を始めた。(手配は全て真紅がやってくれた。真紅は街の名士の娘だからなんでもやってくれる) ジュンは朝、少しの時間だけ水銀燈と話すことが出来た。 水銀燈の反応は「おはようございます桜田さん」だった。 少し涙が出そうだったが我慢した。 「ああ。おはよう水銀燈」 と、いつも通りに挨拶を返して水銀燈家を後にした。 三日ほどたったある日、桜田家の郵便受けに一通の手紙が入っていた。 差出人は、水銀燈…。 『ジュンへ。 いま、わたしは眠気をおしてこの手紙を書いています。 まず、今日はありがとう。私に 証 をくれて。 明日以降の私も、どうか愛してあげて下さい。 あ、でも浮気はダメよぉ。 ジュンと過ごした時間は、まさに宝物。キラキラ輝いてるわぁ。 私は、今すっごく幸せです。 それはジュン。あなたが居てくれたから。 もう一度。本当にありがとう。 あなたの恋人。水銀燈より。 愛を込めて』 ジュンは、読み終えてさめざめと泣いた。 その手紙を、胸に抱きしめながら… そして今、ジュンは毎日水銀燈のお見舞いに通っています。 また、あの笑顔に出会える日を信じて…。 『fragile memory』 ―epilogue― 今日もジュンは病院へ向かう。 この生活は、もう5年続いている。 もうジュンは22歳。大学四年生だ。 無論こうして病院に足を運ぶのは苦痛ではない 「約束、したからな…。あいつと…」 水銀燈の病室は382号室。個室だ。 ガチヤ 「やぁ水銀燈。今日も来たよ…って、寝てるのか…」 水銀燈は安らかな寝顔で眠っていた。 「はぁ…。じゃ、ちょっとここで待たせてもらうよ。………あ、手ぇ握っててやるよ」 ジュンはベッド横のパイプ椅子に腰掛け、水銀燈の手を握った。 (ああ…だめだ。寝ちまう…。最近レポート書くので徹夜続いてたしなぁ………………………ZZZ) 疲れがたまっていたジュンはそのまま眠りこけてしまった。 ゆめは、見なかった。 ―epilogue―その2 そして… 「ふぁ~あ……ん?………うわ!もう朝か?」 「おっはよぉジュン♪気持ちのいい朝ねぇ」 「ああ…そんなのんびり………………って…『ジュン』?」 「ただいま。ジュン」 「え…あ…え…?…まさ…か…?」 ジュンは口をパクパクさせるだけだった。 「全部、思いだしたよぉ」 「水銀燈…!水銀燈なんだな!?」 「うん…いっぱい心配かけちゃったねぇ…」 ジュンは水銀燈の言葉を遮って彼女に抱きついた。 「ああ…!水銀燈!水銀燈っ!もう離さない………!もう…!」 ジュンは、泣いていた そんなジュンを愛おしそうに抱きしめながら、水銀燈は一言 「た・だ・い・ま」 と言った。 止まっていた時間が動き出す。 二人の時間はこれから紡いでいけばいい。 まだまだ時間はある。失われた五年間を補って余るほどに。 若い二人の前途には、祝福の道が開けているに違いないのだから… ―All Fin―
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蒼星石「一本!それまで!!」 この日、蒼星石は水銀燈に『体育の授業で剣道をやるから、生徒たちに見本を見せてやってくれ』と頼まれていた。 しかし、気がつけば授業の全てを蒼星石が担当する羽目になっていた。当の水銀燈はといえば、隅のほうでコックリコックリと、気持ちよさそうに船をこいでいる。 蒼星石「…水銀燈!君はこんなことをするために、僕を呼んだのかい!?」 水銀燈「!?…なによぉ…せっかくいい気持ちで寝てたのに…。いいじゃなぁい、あなた剣道部の顧問なんだからぁ…。」 「そう言うことじゃなくて…」と蒼星石が反論しようとした時、ある生徒がヒソヒソとこんな話をしだした。 男子A「…なあ、水銀燈先生と蒼星石先生が試合したら、どっちが勝つと思う?」 その問いに、すぐに反応したのはある1人の男子生徒だった。 男子B「絶対銀様だろ!!銀様の運動神経は凄いんだぜ!!」 すかさず1人の女子生徒が反論する。 女子C「はぁ!?蒼星石先生は、剣道部の顧問なのよ!?何言ってるの!?」 白熱する2人の議論。一方の教師たちはといえば、さめた様子でそれを見つめるだけだった。 蒼星石「ははは…どうしよう、困ったな…。」 水銀燈「勝手に言わせておけばいいのよぉ…。面倒くさい。」 だが、蒼星石の心配をよそに、議論はさらに白熱する。 男子B「いや!それでも、銀様が勝つ!だって、あの銀様だぜ!?」 女子C「何よ!銀様銀様って!!蒼星石先生が負けるわけ無いじゃない!だって、昔は水銀燈先生って怖いイメージあったけど、今じゃ薔薇水晶先生や真紅先生にいいように扱われて…」 その言葉に、水銀燈はワナワナと手を震わせる。 この子は今、何を言ったの?この私が、あの蒼星石や薔薇水晶、それに真紅ごときに劣るですって…? 事の重大さに気がついた蒼星石は、すぐに水銀燈をフォローしようとする。 が、その手を払いのけ、水銀燈は静かにこう言った。 水銀燈「…蒼星石、今すぐ私と勝負しなさい。」 その目は、完全に以前の恐ろしい水銀燈の目へと戻っていた。 その後、蒼星石や他の生徒がどんなに説得しようとも、水銀燈は考えを改めることはなかった。 なんてことを言ってしまったんだろう…と、当の女子生徒は頭を抱える。 でも、憧れの蒼星石先生ならきっと…そんな幻想にも似た思いを抱いていた。 しかし、当の蒼星石の表情は、緊張で強張っていた。 自身のプライドを傷つけられたとあっては、水銀燈はおそらく本気で向かってくるだろう…。それに、仮に勝ったとしても… 蒼星石「…巴君、審判のほうやってもらえるかな?」 半ば諦めたように、巴に審判をお願いし試合場へと向かう蒼星石。 蒼星石「水銀燈、やるのなら早く防具を…」 水銀燈「いらないわぁ…。だって、そんな臭いの付けてられないものぉ…。」 蒼星石「で、でも…」 水銀燈「それに…私が負けるなんて、まずありえないわぁ…。」 その言葉に、思わず竹刀を握り直す蒼星石。そんな蒼星石を、水銀燈は手招きしながらこう言った。 「さあ…ゲームをはじめましょう…。」と。 巴「始め!」 その合図と共に、全力で蒼星石に切りかかる水銀燈。それを切り替えし、反撃に転じる蒼星石。 両者の、一進一退の息もつかせぬ攻防戦は、見る者を魅了した。 両者に対し、生徒たちは惜しみない声援を送る。しかし、均衡は一瞬にして破られた。 水銀燈「…ふぅん。ま、確かに少しはやる様だけどぉ…所詮、おままごとなのよねぇ…。」 蒼星石「…それはどういう意味…」 蒼星石の言葉を遮るように、水銀燈は蒼星石の顔に向けて鋭い突きを繰り出した。 それを間一髪でかわし、尻餅をつく蒼星石。 が、あまりのことに、もはや足がすくんで立てないでいる。 蒼星石「あわわわわわ…」 水銀燈「あらぁ…残念。せっかく、もっと可愛い顔にしてあげようと思ったのに…」 「止め!!」と、慌てて巴が2人の間に割って入り、水銀燈に注意を促す。 巴「先生!これは反則です!!」 水銀燈「反則?なぁに、それ?本当の戦いで、そんなのが通用すると思ってるのぉ?だから、おままごとだって言ってるのよぉ…。」 そう言って、水銀燈はもう1度竹刀を構えた。 巴「な、何を!?」 水銀燈「決まってるでしょう?最低でも、気絶するまでやらなきゃ勝ったことにならないものぉ…。邪魔をするなら、あなたも同じ目にあわせてあげるわぁ…」 その時、武道場に1人の生徒の悲鳴がこだました。 水銀燈が、その悲鳴の先に目を向けると、そこには先ほど自分に対して暴言を吐いた生徒がいた。 その生徒の下に近寄ると、水銀燈は優しく声をかけた。 水銀燈「そういえばあなた…さっき、私に面白いことを言ってくれたわよね?」 女子C「い、いや…それは、その…」 水銀燈「ふふふ…ありがとぉ。あなたのおかげで、大切な事を思い出したわぁ…。」 女子C「へ?」 水銀燈「そうよねぇ…。いつまでもやられっ放しなんて、私らしくないわよねぇ…。」 その時、事態を重く見た1人の生徒が、薔薇水晶と雪華綺晶を連れて戻ってきた。 この2人なら、きっと上手く水銀燈の怒りを鎮めてくれる…そう思ったに違いない。 しかし、事態はそんなに簡単に収拾できるほど甘くはなかった。 水銀燈「まぁ…探す手間が省けたわぁ♪さぁ、どっちが相手をしてくれるのかしらぁ?もちろん、2人同時でもかまわないわよぉ…?」 「待って…」と、雪華綺晶は説得を試みる。が、薔薇水晶はそれを制止すると、水銀燈に対し、こう言った。 薔薇水晶「可哀想…。」 水銀燈「…可哀想?この私が!?」 薔薇水晶からの思わぬ言葉に、さらに激しい怒りを燃やす水銀燈。しかし、薔薇水晶もそれは同じだった。 自分の欲望のために、大切な生徒たちを傷つけようとした…。しかも、その凶行に及ぼうとした人物が自分の1番の親友とあっては… それは、薔薇水晶にとって裏切り以外の何物でもなかった。 薔薇水晶「なんて弱い心…。そうやって、いつまでも過去にとらわれ続けるなんて…可哀想…。」 そう言うと、薔薇水晶はその場にあった竹刀を拾い上げ、さらにこう続けた。 薔薇水晶「…だったら、私が正してあげましょう…!」 水銀燈「…上等じゃなぁい…!じゃあ、あなたから先に壊してあげるわ!!」 もはや、激突は不回避かと思われた。 しかし、その時雪華綺晶が、備え付けの防犯用ネットランチャーを2人に向かって、立て続けに発射した。 水銀燈「ちょっと!何よこれ!?」 薔薇水晶「姉さん…何を!?」 その網に絡まり、身動きが取れない2人に対し、雪華綺晶は訴える。 雪華綺晶「だめ…2人ともあんなに仲良しだったのに、そんなの絶対だめ…。」 水銀燈「何を言ってるの!?さあ、今なら許してあげるから、早くこれを外しなさい!!」 薔薇水晶「姉さん、こういう人は1度痛い目見ないと分からないんだから…!さあ、早くこれをはずして!!」 雪華綺晶「だめ…私にとって2人は両方とも大切な人…。だからこそ、喧嘩なんか…だめ…。」 その言葉に、思わずシーンとする場内。 水銀燈「…あーあ、何か白けちゃったわぁ…。」 そう言うと、水銀燈は竹刀を捨て、その場に座り込んだ。 次の日、水銀燈は快適に惰眠をむさぼっていた。 未遂とはいえ、あれだけやらかせば誰も私に逆らうものなど誰もいない… そう、誰も私の邪魔をするものはいない…はずだった。 薔薇水晶「銀ちゃん!!もう8時半だよ!?何で学校に来ないの!?」 何で、こいつが家の中にいるんだろうと布団をかぶり直す水銀燈。そして、不機嫌そうに声を上げた。 水銀燈「…うるさいわねぇ…。この私を誰だと思ってるの…!?」 薔薇水晶「何を馬鹿なことを言ってるの!?さあ、早く来なさい!!」 そう言うと、薔薇水晶は水銀燈の耳を引っ張り、外へ引きずりだした。 これには流石の水銀燈も、たまらず飛び起きる。 おかしい、こんなはずでは…と、水銀燈の頭の中には『?マーク』が無数に飛び交う。 しかし、その思いは痛みによってかき消された。 薔薇水晶「何をボサっとしているの!?もう1時間目が始まってるのに!!」 水銀燈「痛っ!!わ、分かったわよぉ!牛や馬じゃ無いんだから、そんなに引っ張らなくても、ちゃんと行くわよぉ!!」 急いで仕度をし、家を出る2人。こうして、今日もいつもと変わらぬ1日が幕を開けた。 完
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水銀燈が翼をはためかせて飛んで行く。向かう先は桜田家である。 一週間ぶりだった。愛しい人に会いたい欲求と、周りと馴れ合う事を許さないプ ライドを天秤にかけ続けて、遂に限界を迎えたのだった。 とは言えそのプライドも徐々に安売りを始めたのか、最近ではめぐとの会話にも 桜田家の話題が多く上るようになりつつある。 桜田家の庭が見えてきた。音も立てずに舞い降りる。 部屋ではドール達が何か話し合っている様子だった。 翠星石が眉根を寄せているのが見える。 真紅はいつも通りティーカップを片手に涼しい顔をしていた。 透き通るような金髪や陶器のように艶やかな肌。 日差しのせいで煌めくそれらに水銀燈は思わず目を細め、しばらく見惚れていた。 蒼星石がそれに気付いて声を上げた。 「あれ?水銀燈が来てるよ。」 「全くこの大変な時にわざわざ迷惑な奴ですぅ。」 そう言いながらも翠星石が窓を開け、水銀燈を迎え入れる。 水銀燈に席を用意するとすぐに皆は話し合いを再開したが、 真紅が不意に立ち上がり、水銀燈に近付いてきた。 真紅は顎に手を当てて少し俯き、何事か呟いていたが、顔を上げるとこう言った。 「水銀燈、今夜は泊まって行きなさい。私のベッドを使う事を許可するのだわ。」 余りに突拍子も無い一言に水銀燈は己が耳を疑い、他の人形達の顔色を窺った。 彼女達は一瞬怪訝そうな表情を見せたが、すぐに得心がいった様子。 水銀燈には益々訳が分からなかった。 そして迎えた夜、真紅のミーディアムの部屋に招かれると、 既に真紅がベッドに腰掛けていた。 「さあ、早くおいでなさい。」 そう言って真紅はマットレスを軽く叩く。 言われるままに横になったが、水銀燈は真紅の方を見る事が出来ずに背を向けていた。 まさか真紅と寝床を共にする日が来ようとは、 いや正直に言えば取り留めの無い妄想の中でそういう場面が無かったとは言わないが、 このような形で急に実現するとは思ってもみなかった。 現在自分が置かれた状況を考えれば考える程、 水銀燈の頬は紅潮し、肩は強張っていくのだった。 真紅が水銀燈の銀髪を手櫛で梳き、溜め息を一つ吐いた。 「そんなに恥ずかしがる事は無いのに。 まあいいのだわ…入ってらっしゃい!」 「うにゅー…眠いのよー…」 そう言って入ってきたのは雛苺だった。 「さあ、早くこっちに来るのだわ。」 雛苺は目を擦りながらベッドに入ってきて、水銀燈は真紅と雛苺に挟まれる形になった。 水銀燈の胸中では複雑な思いが渦巻いていた。 「し、真紅ぅ?あたしが呼ばれたのもそうだけど、何故この小さいのもいるのかしらぁ? そりゃふ、二人だなんてそんな…だけども」 自分の理解の範疇を超えた事ばかり起きているせいか、その言葉にも全く纏まりが無い。 「水銀燈、動いては駄目よ。」 真紅は無視してそう言うと水銀燈の胸元を掴み、一気に膨らみをはだけさせた。 水銀燈の思考は完全に停止してしまった。 他ならぬ真紅に脱がされたせいもあるかもしれない。 「ほら雛苺、早くするのだわ。」 「うゅー…」 雛苺が水銀燈の乳房に吸い付く。そしてもう片方の乳首を指で弄り始めた。 放心したままの水銀燈に真紅が説明する。 「ごめんなさい水銀燈。雛苺、こうしないと寝付けないみたいなのだわ。 普段はめぐがやってるんだけれど…骨折して入院してしまったから。 あ、ジュンなら付き添いでいないからいくら騒いでも問題無いのだわ。」 いくらそんな話をした所で水銀燈の耳から入って反対側から抜けていくだけである。 「ちょっと水銀燈!聞いているの!?」 真紅が水銀燈の耳を摘まんで大声で呼びかける。 水銀燈の体が大きく跳ねる。 我に帰ったものの、相変わらず状況は理解出来ていないようだった。 「えぇ!?これは…えぇ!?」 「さっき説明したばかりでしょう…まあいいわ。 それにしても羨ましいばかりだわ。 人間にだってこれ程の大きさを持つ女性はそうはいないでしょうに。」 そう言うと真紅は水銀燈のバストを指でつついた。 「ちょっ、ちょっと!?何するのよぉ…」 「いいじゃない。減る訳では無いのだし。」 真紅はそのまま指先で撫でてみたり、軽く抓ってみたりした。 水銀燈の顔が見る見る内に紅く染まっていく。 真紅と自分の肌が触れ合っていると意識する度に鼓動は早まり、気は高ぶっていくのだった。 そうしている間にも真紅の悪戯はエスカレートしており、 既に乳房を鷲掴みにして揉みしだいていた。 「見て、水銀燈。雛苺、もう寝ているのにあなたに吸い付いて離れないのだわ。 よっぽど気に入ったのね。」 真紅は雛苺を完全に引き離す事を諦め、突起を触っていた指だけを離させると、 今度は自分がそれを指で挟んで扱き始めた。 「もうこんなに固くなってるのだわ。どうしたのかしら?」 真紅が意地悪く問い掛ける。水銀燈は荒々しく息を吐くのが精一杯で、答えることができない。 真紅はもう片方の手を水銀燈の股の間へ伸ばした。指が触れると、湿った音を立てた。 水銀燈が驚いて背筋を反らせた。 「し、真紅ぅ!?そ、そんな、そんな所…」 「雛苺に吸われてこうなったのかしら? どうなの水銀燈?答えなさい。」 水銀燈は口を噤んだが、真紅が乳房を思い切り握り潰すと痛みに耐えかねた様で、 「し、真紅よぉ!真紅に弄られてこうなっちゃったのよぉ!」 と悲鳴に近い声を上げた。 「ふふふ。いやらしいのだわ、水銀燈。体にもそれが現れているもの。 まあそんな貴女も、嫌いではないわ。」 そう言うと真紅は乳房への愛撫を再開し、秘所へ指を挿し入れた。 「ゆ、指ぃ!?指、真紅の指が、入ってくる…ぅっ!」 乳頭を優しく弄る一方で、挿入された指は容赦なく水銀燈をかき回した。 水銀燈は我慢しきれず、声を漏らした。 「余り五月蝿くすると雛苺が起きてしまうのだわ。もっと我慢なさい。」 「そ、そんな、無理っ、無理よぉっ!んぅっ、ふぁっ!」 真紅は胸を責めていた手を離すと、指を二本水銀燈の口に入れた。 「んむぅっ!?」 「大人しくしなさい。貴女が騒がしいからこうしているのよ。」 指が水銀燈の舌に絡み付き、ぴちゃぴちゃと音を立てた。 「ついでにこちらも指を増やそうかしら。」 真紅はそう言うと新たに秘部に指を突き入れ、責め立て始めた。 「んぅっ!ふぅっ、ぅんっ!」 水銀燈はくぐもった声を出し続け、口からは唾液が大量に流れ出ていた。 目の焦点はぼやけ、ただ快楽に身を任せている。 「もう我慢できないのね?いいわ。おイキなさい。水銀燈。」 水銀燈は全身を大きく痙攣させると、絶頂に達した。 翌朝、水銀燈が目を覚ますと既にベッドから二人の姿は消えていた。 申し訳程度に身だしなみを整え、リビングに向かう。 皆は朝食の準備をしていた。 雛苺がこちらに笑顔を見せる。 「ありがとうなの!水銀燈!」 「いや、でも助かったよ。僕らじゃ全然駄目でさ。」 「ふ、ふん!ジャンクも偶には役に立つってことですぅ。」 何と返したらいいものか思案していると、キッチンから皿を持った真紅がやってきた。 「これ、貴女の分なのだわ。それとめぐが退院するまでは暫くお願いすることになるのだわ。」 これから毎晩楽しみなのだわ、と耳元で小さく囁きかけると、真紅は自分の席についた。 水銀燈は思わず身震いしたが、自分の中のどんな感情がそうさせているのかは、 幾ら考えても分からなかった。 (了)
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前ページ次ページローゼンメイデン 小ネタ集 シン「それじゃ、行って来る。大人しくしてるんだぞ」 水銀燈「ふんっ、妹達と一緒にしないで頂戴」 レイ「では、よろしく頼む」 薔薇水晶「わかった」 水銀燈「さて、それじゃ行くわよ」 薔薇水晶「何処に?」 水銀燈「偵察よ。いい加減アリスゲームが動かないのは退屈だわ」 薔薇水晶「……むしろ暇なだけ?」 水銀燈「おだまり! この艦の中も大分解ってきたし そろそろそれぞれのマスターがどんな相手か調べないといけないものぉ」 薔薇水晶「一理ある。解った、付き合う」 水銀燈「え? …ま、まぁそうね。ふん、ついてくると良いわ」 アーサー「おーい、シン。艦長が御呼びだ。すぐに行ってくれ」 シン「あ、はい。解りました」 タリア「シン。哨戒任務よ。今回は北側の方へお願い」 シン「解りました。では、準備します」 ヨウラン「おーい、シン。ちょっとインパルスの右腕の調子が悪いんだ。 少し調べるから上げ下げしてみてくれ」 シン「おう、解った。……之でどうだ?」 ヨウラン「……おっ、ここのコードがイカレてたのか。ありがとう」 メイリン「シン。出発時間が迫ってるわ。急いで」 シン「おぅ、解ったー」 ルナ「シン! 終わったら射撃訓練付き合った約束忘れてないわよね?」 シン「解ってるって」 アビー「初めまして。今回訓練で参加しているアビーです。 拙いオペレーターかもしれませんが宜しくお願いします」 シン「ああ、解った。まぁ、今は哨戒任務だからあまり肩に力入れなくていいから」 アビー「はい! 宜しくお願いします」 薔薇水晶「彼、軍人としても勤勉」 水銀燈「……なによぉ!」 薔薇水晶「?」 水銀燈「私の言う事は一々反対している癖に、ほいほい皆の言う事は聞いてるなんて!」 薔薇水晶「……それは仕事だからじゃない?」 水銀燈「アリスゲームだってちゃんとした使命でしょぉう?」 薔薇水晶「それはそうだけど」 水銀燈「私が人形だから甘く見ているに違いないわぁ」 薔薇水晶「私達は基本日常生活からみれば非現実だし、彼等にだって生活はある」 水銀燈「いえ! 私達は誇り高きローゼンメイデンなのよ! まして第一ドールである私がこんな仕打ちなんて許せないわぁ!」 薔薇水晶「……只の嫉妬」 水銀燈「何か言ったかしらぁ?」 薔薇水晶「(首をふるふる)」 シン「ただいま…って、どうした機嫌悪そうに」 水銀燈「何でもないわ!(ドスゥッ)」 シン「だったら行き成りボディーブローを入れるな……痛いなぁ」 水銀燈「ふんっ。この際だから言っておくわ」 シン「何だよ? 藪から棒に」 水銀燈「貴方は私のマスターなのよ! だから、私の言う事はちゃんと聞いて欲しいの! なのに貴方ときたら私の事は全然聞いてくれないのに(くどくど)」 シン「あーあーー、解った解った。それで?」 水銀燈「……え?」 シン「何を聞いて欲しいんだ? 別に何でもかんでも反対する訳じゃない」 水銀燈「そ、そうなの? ふ、ふん……当たり前よぉ!」 シン「ああ、そうだよ。んで、何をやれば良いんだ?」 水銀燈「へ? ……あ、えーと……それはその」 シン「早く言えよ」 水銀燈「くっ、ま、まだ案を練っているのよぉ!」 シン「はぁ? 考えも無しに言ってたのか?」 水銀燈「おだまり!(ドムッ)」 シン「ぐはっ(鼻を抑えて)」 水銀燈「良い? 考えたらちゃんと聞いてもらうんだから」 シン「はいはい。まぁ、楽しみに待ってるよ」 水銀燈「絶対よぉ?」 シン「絶対だ。何だ、そんなに信用できないのか?」 水銀燈「ち、違うわよぉ!(ゴスッ)」 シン「いつぅっ! だからって一々手を出すな」 水銀燈「さぁってぇ、何にしようかしらぁ(もう聞いてない)」 レイ「今日も激しいな」 薔薇水晶「そうね」 前ページ次ページローゼンメイデン 小ネタ集
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ホーリーの制服@スクライド 柊つかさに支給された。 原作では劉鳳やシェリスなどが着用している服である。 単なる服であり、それ以上の特徴はない。 ちなみに女性用制服は結構スカートの中が見えやすかったりしなかったり
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「真紅もロック聞くのねぇ…知らなかったわぁ」 「それはこっちのセリフなのだわ」 再会して最初に交わした会話がこれである。 一見何の変哲もない会話だったが、真紅の声は動揺を隠しきれていなかった。 真紅は激しく動揺していた。水銀燈との突然の再会に…ではなく… 「(これが本当に水銀燈!!?)」 同じ中学校に通っていた頃の水銀燈と今自分の目の前にいる水銀燈。 その雰囲気は180°変わっていた。 黒いタンクトップに破れジーンズというハードな服装。 昔からの特徴だったねこなで声は、何故か人を威圧するような力強さを感じさせる。 そして、目は鋭く、何もかもを見抜くような鋭い釣り目。 しかし、その白銀の髪と紅色の瞳は間違いなく水銀燈のものであった。 「ふふ、私がロック聞くようになったのは貴方に会わなくなってからぁ、当たり前よぉ」 水銀燈がそう言うと、真紅は胸を締め付けられるような心地悪さを感じた。 それは、自分の罪悪感によるものだとすぐに分かった。 「す…水銀燈、あの時は!!」 真紅が言いかけると、水銀燈は人差し指を真紅の唇にあてて黙らせた。 「…ここじゃなんだから、喫茶店でも行かない?」 そう言う水銀燈の目は、優しいものだった。 「何より、ちょっとここ居づらいわぁ」 と言って、水銀燈は親指で背後を指差す。そこにはCDを試聴しつつ、思いっきりヘドバンする少女の姿があった。 …彼女たちはまさかその少女が、後にローゼンメイデンのコーラス兼デス声担当になるとは予想もしていなかっただろう。 「た、確かに…分かったのだわ。いったん出ましょう」 二人は近場にある喫茶店へとやってきた。 「ここ、私がよく来る喫茶店でねぇ。紅茶もおいしいから、気にいるわよぉ」 「そ、そうなの…」 笑顔で話す水銀燈に対して、真紅の表情は晴れなかった。 水銀燈は入ってすぐに頼んだ乳酸菌飲料を一口飲む。 「…気にしなくて良いのよぉ?」 「………」 水銀燈はそう言うが、真紅はやはり何か引っかかってる模様。 「…私ぃ、あの後別の施設に移されたの…それは知ってるわよね?」 「…えぇ」 水銀燈は話し出した。 自分が新しく入った施設では、みんな自分を受け入れてくれたこと。 その仲間達のおかげで、学校にも復帰できたこと。 そして、今は施設を見学しに来たある人物の養子になったこと。 「槐さんって言うんだけどねぇ、よくしてもらってるわぁ」 その槐の娘と本当の姉妹のように仲良くしていること。 彼女の影響でロックに興味を持ったこと。 最近エレキギターを始めたこと。 「…ねぇ、水銀燈…」 楽しげに話す水銀燈を見ていて、真紅は口を開いた。 「…今、幸せなの?」 真紅は、やはり不安そうな顔のまま聞いた。 水銀燈は優しそうな笑顔で真紅を見る。 「当たり前じゃなぁい。毎日が最高よぉ…だからぁ」 水銀燈の手が真紅の頭に伸びる。 「同情なんかしないでほしいわぁ」 水銀燈がそう言ったことに、真紅は涙ぐんだ。慌てて顔を隠す。 「そ…それは良かったのだわ」 真紅はそう言って、すっかりぬるくなった紅茶を啜る。 そんな真紅の様子を、水銀燈は微笑みながら見ていた。 その日から、再び水銀燈と真紅の交流は始まった。 主に音楽の話で意気投合した二人は、共に同じ高校を受験し合格。 その後蒼星石達に出会い、現在に至るわけである。 「…これで、水銀燈と私の昔話はおしまい」 「…」 真紅の話は終わり、沈黙が病室を包んだ。 「…じゃぁ、私はもう帰るのだわ」 真紅はそう言って帰っていった。 残されたのは、何かを考え込むめぐと、穏やかに眠る水銀燈だけだった。 (以下執筆継続中) (3)へ戻る/長編SS保管庫へ/(5)へ続く
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音羽の制服(おとわのせいふく) 音羽の制服 アイテムカード 使用代償:青青白 常時このキャラが攻撃しているバトル中、このバトルの攻撃属性と同じ属性の能力値に+300 誘発相手ターンのメインフェイズ開始時、このアイテムを破棄する。破棄した場合、このキャラにHP+200する。 「やっぱり変でしょうか? サイズはだいたいあってるみたいなんですけど」 Version/カード番号 Ver.18.0/1586 レアリティ R コメント コメントの入力。必須ではない。